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2010年09月 アーカイブ

ヤミ米業者 vs. 農協 その4

張り込みから13日目の10月10日未明。


とうとう細山商店側は強行突破の挙に出ました。


午前2時半頃、約30人のグループがトラックなどに分乗して倉庫前に登場。


監視中の職員員4人が乗ったライトバンを持ち上げて、倉庫わきまで移動させ、倉庫内に大型トラック3台を乗り入れました。


そして、大量の米袋を積み込むと、制止する職員を振りきって、次々と走り出していったのです。


現場には、通報を受けた警察官が駆けつけますが、暴力行為などがあったわけではなく、何もせずに引き揚げていきました。


結局、食糧事務所の懸命な努力は徒労に終わったのです。


食糧事務所は、食糧管理法にもとづく立ち入り調査権を持っています。


しかし実際は、具体的な証拠がない限り、強制調査には踏みきれないのです。


ヤミ米が広く流通し、食管法がすっかり形骸化しているという現実があるからです。


ヤミ米業者 vs. 農協 その5

潟東村の倉庫から運び出されたコメは、いったん北海道に渡りながら買い主のキャンセルにあい、再度、新潟へ。


そして、公然ヤミ米業者として有名な川崎磯信さんが引き取ることになり、富山へと運ばれていきました。


コメ業者側の実力行使の末、倉庫内にあったコメは、よりによって「食糧庁の天敵」である川崎さんのもとへ入ったのです。


なんとも皮肉な結末です。


しかし現場では、その後も監視態勢がとられ、緊迫した状態がつづいていました。


大騒動の現場となった細山商店の倉庫を眺めながら、地元農民と立ち話をしていると、近くで農作業をしていた人達も寄ってきて、私の周りにいつしか人の輪ができました。


みんな土地の人。


内情に詳しい人ばかりです。


そればかりか、問題となった細山商店にコメを売ったという人までいました。


その人の話によると、細山商店は3類のコメを、1俵(60kg)あたり2万3000円で買ってくれたそうです。


同じコメを農協に出した場合、政府米にしかならず、1万6500円にしかならないといいます。


農民がいうには、この近辺では収穫直後の93年δ月上旬時点ですでに、農協とヤミ米業者の間の買い入れ価格には1俵あたり5000円の差がついていたそうです。


この差はその後大きくなる一方です。


収穫量が300俵ほどといいますから、この差はとても大きいのです。


そして、この近辺の農家に出没するヤミ米業者は、問題となった細山商店だけではなく、複数の業者なのだともいいました。

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